2010年6月11日金曜日

星の庭師
物語の主題(分類 SF小説)
テラフォーミング後の生態系を豊かにするお仕事の紹介。
要点
ミツバチ風のサイボーグ生物をつかって生物や植物の健康状態を調べ、生態系の保存や改善に役立たせるというSFガジェットの紹介。
その生物は蜂(以下蜂)のように巣箱にすみ、蜂のようにはなたれて方々へ散らばり、蜜の代わりに生物サンプルを集めてくる。
この蜂達(本当は蜂ではないが)は内蔵の道具で生物の健康状態を調査しサンプルをとり伝染病対策や治療をする。
蜂は仕事のないときは植物や地面や水質のサンプルを採取することもある。
蜂のようにそれを巣に持ち帰り、巣箱は分析装置でそれを分析する。
巣箱は遠くにある惑星環境調査用サーバーにデータを転送。
サーバーでは単純な満足度調査から人工衛星による惑星データの分析までを統合して星の生態系を豊かにするのに役立てている。






本編

-小さな虫のお話
風が草をなでては草原が波打つ、広大な平原、土地の低いところには湖が点在している。
日差しは春の柔らかさであり、平原ではバッファローの群れが草を食み、狼がそれを遠巻きに眺めている。
そこに一匹の虫が現れ、バッファローの首筋に止まった。
虫、というには少しおかしい、つや消しがなされているがその体には金属を思わせるものが混じっている。
注意深いものがよく見れば羽にはところどころ配線のようなものを確認できる。
バッファローに止まった虫は内蔵のプログラムに従い作業を始めた。
サイボーグ昆虫は、心音をとり、匂いのデータを分析し血液を採取していくと、最後に小さな種のついたICチップをバッファローに埋め込み去っていった。



3日後
バッファローの体に埋め込まれた種は発芽し、体のなかで成長していく。
まず種は埋め込まれた動物の遺伝子を取り込む。
種の中にある急速成長する万能細胞に遺伝子が埋め込まれた。
これで種から根が出てもバッファローの免疫系から攻撃されることがなくなる。
そして種はまず血管に根を張った。

これをICチップが確認すると、チップからは圧縮された遺伝子データが送られてくる。
ICチップの遺伝子データは途中にある細胞で翻訳され、多様な遺伝子が生み出されていく。
根はこれを使って仕事を行う。
血管にはられた根の仕事はこうだ。
血液を調べバッファローの体内で何かのウイルスが繁殖してないかを調べ、血液中からそれを検知していく。
危険なウイルスが見つかれば、ICチップがそれをデータに翻訳、ネットを通してサーバへと送信していく。

この監視仕事に必要な遺伝子はICチップと種から提供される。
これだけでは足らないので、寄生される母体、今回はバッファローからちょろまかしてくるという寸法だった。




-7日後
種はすっかり育ち、今度は血液と周りの細胞を原料に新しい寄生虫を作り上げていく。
寄生虫は血液を通して体中に流れていく。
体の各部にたどり着くと着生し、生物の健康状態を監視するのだ。
寄生虫は血液を通して連絡を取り合い、司令塔はICチップとなる。



なぜ?
なぜ、これほど高度な技術が必要なのだろうか?
それは、この草原が異星にあり、地球とはまったく別の生態系を持っていた星だからである。
空を見れば太陽は地球よりも赤外線に偏り、黄色い光が強い。
この星はもともと金星に近い大気をもち、原始的な生物しかいないものの地球と違う生態系を持っていた。
星には、地球と違う微生物とその代謝物が溢れていた。
大地が毒を生み出すといっても良い。
今でこそ、テラフォーミングが進み土着微生物も駆逐されたが惑星は広大である。
地の中には無数のウイルスが潜みいまだに代謝が進行している。
どこに未知のウイルスが、生物が代謝で生まれた毒物が潜んでいるかわからなかった。
このための用心として導入された道具だった。









-宇宙人ユービノスさんこんにちわ
宇宙人ユービノス、テラフォーミングを請負、宇宙中からあつめた生物データベースを使いどの種族よりも豊かな生態系を作り出すことを生業にしている種族である。
冒頭のICチップもユービノスの発明である。
高い技術を誇りその報酬は莫大。
レアメタルから惑星特区、外交特権や莫大な国債。
何より各種族からうける名誉と尊敬と感謝は全ての報酬に変えがたく、彼らの宇宙船を阻むものは宇宙に数少ない。
報酬といえば、ちょっと変わったものに遺伝子データベースや生物サンプルの要求がある。
そうして宇宙の隅々より集めた秘蔵の生物兵器といえば各種族の恐怖の呼び名も高く、テラフォーミングとなれば生物を組み合わせてお好みの星をデザインし尊敬を集める。
そんな種族だ。

だが、今回はとても平和な話。
宇宙にあるとある恒星系のとある惑星を入植可能にし、その星の環境を人類が住みやすいように維持する。
ユービノス達は人類から委託されてこのテラフォーミング済みの星の環境を維持する仕事に従事していた。
今平原に立っているのはそのうちの一人で、地球から入植された哺乳類系生物の健康管理を担当していた。
単純にいえば生物の伝染病を予防し、入植した生物達の健康管理を行うの仕事だ。
時に同僚や人類と必要な植物や土中細菌のバランスの相談をして仕事をこなす。





平原の真ん中、日差しがよく、大地には適度な湿り気があり、良い日だった。
陽だまりは暖かく、鹿の群れが草を食み、小高い丘にはウサギ達が巣を作り、狐達がそれを眺めている。
のどかな風景。


-虫の話
そんな中彼は自らの仕事を行うために、平原においていた商売道具へと向かう。
大きな巣箱台のボックス、彼はそれをガラス窓から中身をのぞく。
中にいるのは昆虫サイズのサイボーグ生物達。
巣箱は日の光を受けて温まり、中の虫たちの動きはとても良い。
これが彼の商売道具だった。


彼ら虫たちの仕事は単純だ。
蜂に似ている。
羽を震わせてこの地域一体に散らばり、哺乳類をさがす。
そして内蔵された針で採血を行い、体温を調べ毛並みを見その他各種内蔵の道具で生物の健康状態を調べ、その哺乳類が未登録ならICチップを組み付け巣箱に戻ってくるのだ。
とても単純な仕事。
虫達はミツバチのように集めたサンプルを巣箱に差出し、巣箱の中の機械はそれを分析する。
そして、サンプルの分析結果からこの地域一体の哺乳類の健康状態がわかるという寸法である。


彼は巣箱の受け取ったデータをみ、動物達の健康状態を調べ風向きを調べる。
データはよく整理されている。
ウサギ達に特殊なダニがわいているらしい、これは病気というより食べ物の問題だろう。
重金属が土地に含まれており、それがウサギ達にたまって抵抗力が弱まっているのだろう。
当面の治療用ウイルスや蜂たちによる治療よりも、ウサギ達の普段の食べ物に重金属の排出を促す作用を混ぜたほうが良いだろう。
そういえば重金属を吸い上げ葉に蓄え土壌を改善できる植物があったな。
これを取り寄せて土壌改善をするのも良いかもしれない。
これは植物の長に相談する必要がある事項だった。


彼はデータを見る。
どうも鹿の数が増えていた、植物相の多様性に悪影響を及ぼす可能性があり、減らす必要もあるかもしれない。
鹿とウサギの問題を議題にかけるためにサンプルを多めにとるように設定しておいた。

今日は風は西向き、近くにある山のおかげで風はすこし複雑に流れているようだ。
風をうまく使ってエネルギー消費を抑えるように調節してやる。
こうして彼は何回か虫たちの行動を調整してやると巣箱を開け放した。
巣箱から虫たちが一匹一匹飛び出し、飛び出す速度が上がり最後は塊になって飛び出してくる。
巣箱の中では準備万端になっていた虫たちが飛び出しあるものは、注射を背負い、あるものは寄生系の人工リンパ節を背負いおのおのの目標へと向かっていく。
最初虫たちは草むらの上に影を落としながら集団で飛び、進むたびに森へと向かうもの野原へと向かうもの、山へと向かうものへと別れ最後は散り散りに消えていった。


彼は虫たちの出発を見送ると、周りを見渡す。
川には豊かな水が流れ、植物はよく育っている。
ここが不毛の土地、人類にわかるようにいえば金星と地球の中間のような星だったころを思い出させる風景は今ではこの土地には何もない。
彼は自分達の種族に対する満足の一声を発すると、次なる仕事にかかった。


巣箱の解体である。
巣箱は定期メンテナンスの時機だった。
巣箱に戻ってきた虫たちは、サンプルを供出し、虫内蔵と巣箱の殺菌・洗浄システムで自動洗浄される。
それでも、自動洗浄には限界があるし、生物の殺菌能力にも問題がある。





-餌付けした野生動物
巣箱の解体と部品交換終えた彼は一伸びして休憩する。
動物達が近寄ってきた。
彼は野生の動物を手なづけているのだ。
テンを狐、馬、いろいろな動物が順番に彼の元に来る。
特に彼が熱心に覚えようとしているのは牡馬を使って野生の雌馬の気を引かせる技だった。
人類の友人から教えてもらったものだ。




-データの分析
休憩を終えた彼はデータを分析する。
植物の長に相談するためのデータの整理を行っていく。
手馴れた作業、短時間ですむ。


-蜂の帰還
サイボーグ蜂達(以下蜂)が帰ってきた。
巣箱に入ると蜂達はそれぞれ持ち帰ったデータを分析していく。

巣箱に入ると蜂は、脚を上手に使って体からサンプルの入った容器を取り出し巣箱の分析装置にセットする。
液体の入った容器は、まず水分が抜かれ巣箱に回収され、レーザーや熱処理や高度な統計と連動した処方で分析されていく。

空になった容器は次の分析に持ち込まれる。
虫は容器を巣箱の電熱器にセットしていく。
容器内側のそこかしこには、液体からいろいろな成分を分離するための生物・半生物的突起機構がついており、この分析器官が嗅覚が多様な匂いをかぎ分けるように液体中の成分を分析する。
蜂は容器内のこの分析器官で液体の成分を事前に分析しており、このデータが巣箱に渡される。

次に容器は突起部で暖められていく。
巣箱は蜂のデータを受け取るだけでなく容器を加熱することでより詳細な分析を行う。
この容器内の分析器官は、特定の物質だけを捕まえる能力があり、捕まえる量は液体の量と一定の数式化にある。
容器内の突起は温度が上がると崩壊し物質を放出する。
それぞれ崩壊する温度が決まっている。
巣箱は容器の順番に温度を上げていき、崩壊したときに出るガスを分析することでそれぞれの物質の量を大まかに知ることができた。

そして全ての分析部が終わると、容器内側の表皮が完全蒸発する。
これにより容器の殺菌と分析が同時に終わる。

巣箱が次に行うのは、次に蜂達を出すための準備である。
容器が洗浄され、過熱されて乾燥し、容器内部に再度ガスが送り込まれる。
ガスは容器内側に吸着、幕を形成。
幕は冷却されると固まり、その上に分析器官となる種が植えつけられる。
こうして蜂達はまっさらな容器で次回の出動に備えるのだった。




-象の治療
ユービノスが手に持っていた小型末端が象たちの騒ぎを広いとる。
ユービノスは小型末端へと目を向ける。

彼は耳をそばだて、象たちの低周波の会話を翻訳機を解さずに直接聞き取る。
どうやら1頭の象が骨折をし、仲間がそれを心配しているようだ。


サイボーグ蜂と衛星からのデータを照合し、現場を確認する。
どうやら象は小山が入り組んだ土地で脚を滑らしたようだ。

彼は野外での野生動物の治療経験が多い。
象の声を真似、心配していることを伝えると即座に現場に赴くことにした。






-生態系会議(後日プロットの位置を入れ替える予定)
植物の長や他の長が集まっての会議。
巣箱を解体した彼もここに来ている。


いろいろな相談の後、別の話が始まる。
この惑星固有の土中生物に関するものだった。
テラフォーミングが始まる前から存在し、独特の生態系を作っている生物達の話。
個の星は元が金星に似たところがあるため高度な生物は少なく、原始的なものが多い。
テラフォーミングがすんだ今でも彼らは土中に生き残っているのだが、この生物の保護と駆除をどうするかが話題になる。

この星の土中・土表生物達は2種類に分かれる、土中で難分解性粉末状の石油系物質を中心に多様な物質作るタイプとそれを時間をかけて分解するタイプ。
多種多様な微生物が折、多種多様な物質が生成されては分解されている。
これらの成分は水に混ざったり、土中から粉末となって宙に飛び、ウイルスの温床ともなる。
人類の好む地球系の生物はこれを分解できず、それどころか地球の生物にとって有害な成分も多い。

土中にいるため、駆除も大変である。
今回ユービノスが人類のテラフォーミングに協力したのもこういう厄介な生物が多かったからだ。
テラフォーミングのうち大規模な部分は済み、クリーンにする作業は終わっている。
惑星は広く広大である。
まだ星のいたるところに土中生物は生き残っている。



-会議室2
いろいろな問題が持ち上がっている。
田舎だが綺麗な内装の会議室。
顧客である人間とユービノスの担当官がこの地域の生物環境について相談しているシーン。
星が違えば星特有のウイルスもいれば微生物もいれば重金属や危険な物質が地表に露出していることもあり、これらは入植された生物と相性が悪いことも多い。
動物に抵抗力をつけるために遺伝子レベルに処理をし体内の器官を増やすべきか、それとも寄生系の人工リンパ節や腎臓器官を埋め込むべきか。
そのような生物改造そのものが倫理に反するのか。
そういった問題が議論されているシーン。
議論そのものは明るい日差しの入る中和やかに進む。
生命倫理が主題。


その他会議室では講演も行われる。
会議室での議題。

-人工サンゴ礁や人工培養珊瑚を基地にした、そこから自然のサンゴ礁の着生状況や発展状況。
-温度によって発現する遺伝子が違う高山植物の植生状況、温度によって違う遺伝子が発動し違う種が出来、たった一種から数十種の植物が生まれる植物、この植物は数世代で高速に分化し別種となり安定する。

-細胞の遺伝子発現を自在に制御する方法と、それによる化学物質の効率の良い生産システム

-生態系指標生物の改造し、より多くの指標を一種の生物から得られるようにする生物改造

-惑星内で流行のキメラ生物と、惑星全体でのキメラ生物の系統管理、お見合いシステムの改造案

-お堅いところでは惑星全体の環境指標の定例報告など




人類の子供達がユービノスの仕事場に尋ねてきて楽しく遊ぶシーン。
プロット2.5の動物達もこのシーンに登場する。


-プロット5
骨折をした象の情報が入る。
彼は子供たちのことを大人に頼んで治療に向かう。
ここでも、ユービノス独自の治療が行われるのでその描写。




プロット6
子供達をエアープレーンにのせ。
夜からの、惑星生態系フォーラムへの出席をするために地方都市にある研究施設へと向かう。
研究施設でのプロット。

研究施設入り口の、大広間の端では、子供達が大勢集まっていた。
人工卵子によりどんな鳥でも孵化させることの出来る人工卵の周りに集まっている子供達。
子供達のための学習の一環として行われている。
孵化機の周りにに集まった子供達が携帯電話サイズの機器で撮影を行っている。
この機器は小型の超音波発信機であり卵の中身の成長度合いを観察できる。
超音波発信機のディスプレイに移った映像を興味津々で眺めている子供達。



子供達が注目している人工卵は万能卵であり、どんな鳥でも育てることができた。
キメラによらずに鳥を育てることが出来る利点を持っている。
形も中身も、一般の鳥の卵と同じである。
卵白と卵黄と殻、それらが混ざらないように作られた幕。
ここまでは一般の卵と変わらない、夢精無卵の卵である。

これに遺伝子バンクから複製されて提供された精子と、精子を加工して作った卵子が埋め込まれる。
これだけでは鳥に合わせた卵とはならない。
卵内で鳥の成長に合わせて栄養成分生成を行うための人工細胞が追加される。
人工細胞が、卵内の成長に合わせて卵内で必要な成分を作り出し、卵子の成長を助け、雛を作り出していく。






育ったトキは自然に放たれ、その後の継続観察や着生の手伝いも子供達の仕事になる。
生態系を豊かにすることを人類の習慣にすることが目的で行われている作業だった。
隣には、特別性の透明の殻をもつ人工卵の中で鳥が育っている。
彼はそれを眺めて、子供達の群れへとわりこみ2,3アドバイスをしていく。





次に彼は同僚のいる部屋へと向かう。
挨拶や雑談がまじわされる。


そこで隣の部屋の医療質にある、人間用医療マシーンの調子を見て欲しいと頼まれる。
動物用医療マシーン。






現在作りかけですが、少しでも早く話の内容を知りたいという方はこちらへ質問ください。
作者のやる気があがって創作スピードがアップします。
名前:
コメント:












著作権情報

今回の作品の発想の原点
まず最初にテラフォーミングを行うということが着想の原点としてあり、そのなかで舞台にするなら自然が構築され始めてから、より豊かな自然を目指す話がいいだろうと熟考。
そのためには、自然の管理が必要。
動物の健康状態というのはわかりやすい発想だろうと考えたのが原点。
健康調査のためには、手数が多いほうがいい。
手数なら昆虫が一番。
いろいろ思考する、血とかスカラベとか検査機器とか、動物ごとの健康状態を診断するための検査機器、超音波とか磁場とか?
まず映画ジュラシックパークの作品内で琥珀に閉じ込められた蚊の血液から恐竜のDNAを採取して恐竜を作り出すという解説があったなと思い出す。
採血なら蚊みたいなのが一番、蚊の群れイメージ悪くない?
ここで手数がほしいなと考えながらも一度発想停滞。
アイディアを暖める。
なんとなく金野先生の 応用確率・統計入門 という本をパラオパラめくって、そうかあ、統計でいろいろなものを扱えるのか考えながら眺める。
このときに養蜂のイメージが、ジュラシックパークの蚊と重なる。
結論、大規模統計+養蜂+蚊=ユービノスの巣箱。
ここでようやく養蜂のイメージでいこうと考える。


追加、更なるアイディアの源泉として、昆虫型ロボという設定がある。
米軍が研究中の昆虫サイズの偵察、攻撃用ロボなんだけどこれにインスパイアを得たネームももとネタ。
昆虫方ロボに対抗するため、歩兵が虫取り網を持ち出して追い掛け回すというユーモラスさを重視したネームが源泉としてある。
昆虫方ロボの最初の作成日2009/06/03 (水) 13:27:17
後は当Wik9i掲載の宇宙人ユービノスの設定である。
最初に作ったときはあまり魅力的な設定ではなかった。
関連設定
追加予定キャラリスト22009/06/14 (日) 15:28:13 から作成開始
ウイルス・微生物生産用リンパ節
ロボ製造用液体金属繭
星の庭師
後、惑星入植のイメージはアーサーCクラークの火星入植話からとった。



巣箱の解体の発想の原点
昔私がユニットバスの手伝い仕事をしていたときのこと、新しいユニットバスの解体作業がありました。
細かな傷がついている(明かりを近づけ虫眼鏡で見ないとわからないレベルでした)、これは敷設した業者側の責任だという、まあちょっと常識はずれな理由での解体作業でした。
これが印象に残って、このアイディアを入れました。

土中細菌の話の発想の原点
土中の生物や森林の生産能力関係の専門書を参考に作成。
加古川駅前ヤマトヤシキ6Fの本屋にはお世話になっています。
また私の父がその分野の専門家であったためなんとなく私もその分野に興味があったのも幸いでした。


動物と戯れる話
子供の頃読んだシートン動物記や聖書のシーンを作った画など。

蜂の巣箱でのデータ分析のシーン
加古川駅前ヤマトヤシキ6階の本屋さんにはたびたびお世話になっています。
専門書を置いてくれなければ、私は個の部分を作ることができませんでした。


オープニングの虫がバッファローに
Pixiv登録のたろ~さんにこの作品を呼んでもらったところ、エコロジーで面白いという感想をいただきました。
その後ネームを考えているときにそのエコロジーという言葉がやたらと印象に残り、ネームの参考のために本屋で学術書を調べ物。
その中にネット上の遺伝子データベースについて解説した本を発見。
遺伝子に解する解説がオープニングシーンの着想となっています。

エコロジーに多様なウイルス検査をするにはどうしたら良いか。
後はPixiv登録sameさんとの相談。
サイボーグ蜂にどこまで機能をつけるか。
ギミックの役割分担を明確にするのが大事というsameさんのアドバイスも役に立っています。


人工卵の描写
http://www.iroirogoromo.jp/cgi/photo_specialty/UoGb346.cgi
や専門書を参考に作成

著作権情報
名前 堀江伸一
ネットの3流物書きですががんばって作っています。




謝辞
Pixiv登録の しいら さんと same さんにはこの作品を作るに当たって非常にお世話になりました。
しいらさんからは率直なコメントが。sameさんからは、生命倫理と生命改造の問題に対する議論が。
お二方がいなければこの作品は独りよがりなものになっていたでしょう。

2010年6月7日月曜日

星の庭師C案プロット

象の世界。
象はその大きな脳で世界を見る。

時に猛々しく、その頭の中は緩やかで穏やかな時間と感覚が流れている。



昆虫を考えてみよう。
昆虫の世界は単純だ。
触覚や視覚といった感覚器から入ってきた情報を、昆虫はその小さな脳で単純に分類する。
敵や餌や仲間の匂い、動くものと動かないもの。
分類は単純だ。
大きな動くものと小さな動くもの、その程度の世界に生きている。

かれらは広大な世界を認識しないし、単純な音色以上のものはわからない。
椅子や音楽を理解できるほどの分類機能も持たないし、匂いや香りの種類も少ない。
これは脳が小さく、世界を認識するための分類機能も小さいからだ。



脳が大きくなると世界が変わる。
感覚器に余裕が出来、世界を認識分類する能力は向上していく。
物事を細かく認識し、分類し、複雑な対応を返すことが可能になる。

経験や記憶と連合し複雑で長い作業を可能とする。
リスは餌を隠して保存し、狼はは社会性をおび、群鳥は仲間の行動を見て自分の行動を決定し、サルは群れることで経験を共有し、人間は建物を建てたり都市機能を作ったり出来る。



さて目前の象だ、象ほど脳が大きくなると、逆のことがおき始める人間で言えば白痴に近くなる。